私の専門のひとつは自治体広報です。

この時期、あちこちの自治体で指導にあたっています。

仕事をやっている以上、当たり前のことですが、指導にあたるということはそれだけ責任があるわけで、情報収集と勉強は欠かせません。

なので、多くの自治体の動向をチェックしていますが、その中でも注目している自治体のひとつが、埼玉県三芳町です。

三芳町の広報を一手に担っている方が、私が講師をした東京での研修に参加されたことをきっかけに、その後も交流が続いています。

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https://www.town.saitama-miyoshi.lg.jp/town/koho/



埼玉県三芳町は私たちの戸田市と同じく「子育てのまち」施策に力をいれている自治体。

子育て環境づくりの施策という面では、私たちのまち・戸田市は埼玉県の中でも先進的な取り組みを展開していますが(もちろんさらなる取り組みが必要な部分がまだまだありますが)、自治体の取り組みを「伝える・伝わる」という点では、まだまだ三芳町に見習うところが多いように思います。

それはさておき、三芳町の広報の取り組みの中に、なかなか他の自治体ではないものがあります。

それは「手話」です。

なんと、毎月の広報誌で「手話教室」を連載しているのです。写真にスマホをかざすと動画が始まるAR(拡張現実)という技術を使って、広報誌で手話を学べる仕組みになっています。

この動画は別途YouTubeにもアップされ、三芳町のホームページでもみることができます。

月々の出来事をテーマに採りあげて、手話による寸劇が展開されます。そして最後に「今月覚えておきたい手話」が紹介されます。

私は毎月チェックしていますが、これは実に素敵な取り組みだと思います。

ちなみに11月のテーマは「ヘアドネーション」です。



これまでの動画は、YouTubeの三芳町チャンネルでみることができます。


戸田市も様々な動画が戸田市チャンネルで紹介されていますが、一般の人はよほど強い興味をもっていない限り、わざわざYouTubeにアクセスして、自治体の動画をみようとはしません。面倒ですからね。

コミュニケーションを通して親しみを高め共感を広めることを目的とするFacebookページなどで紹介された時は観る人も増えますが、ホームページとFacebookページの役割の違いを理解して発信している自治体はまだ多くはありません。

そんな中で、三芳町はその動画に関心をもつ「つかみ」の役割を「広報誌」に担わせています。

アナログは全体をつかめる・つかみになるという強みをもつ反面、誌面に制限がありますが、それをデジタルと連動させることで、いい流れをつくっています。


こんな取り組みが戸田市でも始まるといいなという思いをもって紹介させていただきます。