先週のことですが、2月10日(水)に、戸田漕艇場を本拠地にボート競技の練習を重ねる競技団体の監督会(戸田監督会)が、記者会見をされ、「2020年東京オリンピック ボート・カヌー競技会場の変更を」求められました。

背景には、明日2月17日(水)から始まる東京都議会で、ボート・カヌー競技会場が「海の森水上競技場」に確定してしまう流れがあり、競技者の立場から何事もせずにこれを見過ごすわけにはいかないという切羽詰まった思いからの発表のように伺えます。

海の森水上競技場は、羽田空港のすぐ近くで頻繁に飛行機の発着がありその騒音の大きさが競技の妨げになる怖れがあります。加えて、海の森は風力発電装置を2基設置されているくらいの風の通り道であり、この風が公正な競技運営の妨げになります。また、コースによって受ける波の影響が予想されます。加えて、東西のコースとなっていることから太陽の光が競技者の目線にはいる、オリンピック競技が行われる夏は例年赤潮が発生する、海の塩水のむっとした環境が競技者の不快感を増す、塩水がボートを傷めるなど、ボート・カヌー競技環境に関してはさんざんな環境です。

ボート・カヌー競技団体は、東京都や日本ボート協会に対して、海の森水上競技場が抱える環境問題が発生しない彩湖に会場変更するようこれまでに要望してきましたが、顧みられることはありませんでした。

その中で、昨年末に東京都が入札を行い、1事業体が応札、決定しました。この決定が東京都議会で認められるとよほどのことがない限りまず変更はありません。

もし彩湖を会場とした場合、海の森水上競技場の約10分の1の工事費用で収まります。しかも、多くの大学や企業が艇庫をおく戸田漕艇場から近く、これらの資産を有効活用できます。

一方、海の森水上競技場は環境問題が劣悪、交通アクセスも悪く、しかも五輪後は水門を開放したままにすることが考えられ、オリンピック閉会後にもそこを使うという競技団体がありません。

しかし、そんな競技団体の要望があっても、なぜか東京都はそこに海の森水上競技場を建設し、東京オリンピックのボート・カヌー競技の会場にしたいとこだわります。

戸田監督会の思いは「国内外のボート・カヌー競技選手たちに最高の環境で競技させてあげたい」、それだけなのです。しかし、それが東京都には通じない。


10日に戸田監督会が記者会見した主張はホームページで公開されています。

先日、このブログで紹介したこれまでの流れをまとめている「2020年東京オリンピック『ボート・カヌー競技会場』選定についてのまとめ」とともにご判断ください。


そして、もし可能であれば、お知り合いの方にこんな問題があることをお伝えください。多くの人が東京都議会会期中に関心をもってくだされば、何かの動きが生まれる可能性もゼロではありません。

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