本日、東京オリンピックのエンブレムが取り下げになったという報道がありました。記者会見をみていると運営側の背景にまだまだ闇がありそうに感じました。


ところで、この問題で改めて思うのは、東京オリンピックのボート会場のことです。


今年3月1日・3日の埼玉新聞に掲載されたように、東京オリンピックでボート会場とされている場所は、ボート競技関係者からいくつかの理由で不適であるという意見が戸田市長を通じて日本ボート協会に提出されているにもかかわらず、無視され続けています。


オリンピックをきっかけに東京湾整備をしたいという建設利権があるとも噂されていますが、その辺りのことは私は知りません。しかし、オリンピック後はそこでボート練習をし続けられないような会場の変更がまったく考慮されないことに不信感をもっております。


再び開催される東京オリンピック、できれば気持ち良く開催となってほしいです。



(参考)埼玉新聞 2015年3月1日

五輪ボートは彩湖で 戸田コース監督会が意見書
日本協会に「改心」迫る

  1964年東京五輪のボート会場となった戸田ボートコース(戸田漕艇場)は、全国の大学ボート部の練習場などになっている。戸田ボートコース監督会 (大学など約30団体、鈴木崇司会長)は28日までに、2020年東京五輪のボート会場について「東京湾・海の森公園」に決定した日本ボート協会に見直し を求める意見書をまとめた。意見書では東京湾会場は巨大コスト、強風、潮流、航空機騒音など難題が多いとして「自然環境が良好な戸田市の彩湖を代替会場と して推薦する」としている。
(岸鉄夫)

 東京都が東京湾会場の建設費を491億円と試算しているのに対し、監督会は独自の試算を行い、彩湖なら47億円で済むとしている。

  この問題では、監督会の調査に基づき、県ボート協会長の神保国男戸田市長が14年9月、ほぼ同様の根拠で「彩湖で再検討を」とす る要望書を森喜朗五輪組織委員会や舛添要一都知事らに提出している。監督会もこれまで日本ボート協会に「再検討」を要望しているが、議論の進展は見られな い。

 このため、監督会は問題を広く知ってもらおうと、3月2日に県ボート協会長の神保市長に意見書を提出する。

 戸田 ボートコース監督会の鈴木崇司会長(77)=一橋大OB=は「風、波、潮流など自然条件から見て、東京湾では公正な競技はで きない。再三にわたり再検討を求めてきたが、日本協会から返事はない。日本協会は清水の舞台から飛び降りる覚悟で決断を。われわれの要望や意見を『雑音 だ』と言った心を『改心』してほしい」と語る。

 県ボート協会の和田卓理事長(70)=日大OB=は「東京都環境部がホームページ上で公表している調査でも赤潮、硫化水素が出るという。世界の人を招き、ここでおもてなしになるのか。五輪の前年のプレ大会でどうなるのか心配だ」とする。

 県協会監事の奥田実さん(68)=浦和商業高、明治大OB=は「プレ大会で、これはひどいと評価されると、中国などに会場を変更される。そんな悪夢のシナリオもあり得る。そうなったらどうするのか」と話した。

■監督会の見解骨子

 戸田ボートコース監督会の見解骨子は次の通り。

(1)2013年の五輪招致の段階で会場整備費は69億円とされ、東京決定で見直されて1038億円となり、14年秋の見直しで491億円になった。極端な変転に注目せざるを得ない。

(2)潮流制御(静水化対策)のための巨大な水門建設、防風対策、会場予定地に隣接する都のごみ埋め立て地へ向かうトラック専用の「中潮橋」の撤去など、巨費を要する整備が果たして可能なのか心配。

(3)競技開催の夏は気象庁の記録では強風と赤潮の時期だが、水門で閉め切ると水質の悪化は一層進む。

(4)会場は羽田空港の離着陸コースの直下で数分置きに、公害レベルの騒音(78〜82デシベル)がひどい。

(5)彩湖は良好な自然環境で、会場整備も海の森に比べ格段に安価。前回東京五輪のレガシー、戸田ボートコースも近く、計り知れぬ可能性を秘めている。


埼玉新聞 2015年3月3日


五輪ボート「彩湖開催」へ意見書 監督会、戸田市長に提出

  戸田ボートコースの大学ボート部など約30団体で構成する監督会の鈴木崇司会長(77)=一橋大ボート部総監督=らが2日、神保国男・戸田市長と面談し 「東京湾海の森は五輪ボート会場として不適、戸田市の彩湖で開催を」との意見書を提出した。神保市長は「監督会の意見は客観データに基づいており理解し た。あらゆるチャンネルを通じて努力したい」と協力を約束した。

 意見書には、都の環境局や港湾局などが公表した環境データなど客観デー タを添付し、水質、風、有毒ガスなどの不安を説明。鈴木会長は神保市長に対し「国際ボート連盟(FISA)が日本ボート協会へ求めている整備条件につい て、日本協会から具体的内容の説明が全くないまま、監督会の意見が無視されている」などと厳しい言葉で支援を訴えた。

 鈴木会長は「航空 機騒音だけでも相当の問題がある。あの場所に、五輪後に利用できるボート関係の恒久施設を建てても、大学ボート部や艇庫や合宿所を戸田コースから引っ越すのか疑問」。さらに「関係当局は五輪ボート開催をだしにして東京湾開発をしようとしているのではないかという疑念を感じる」と指摘した。

  市長との会談後、鈴木会長は「ボート会場について国際協会から要請された条件や対処方針いついて、納得のいくような説明が欲しい。都議会での都の答弁も間 違ったデータを基に説明がされているなど疑問点が多い。今後は神保市長を旗頭に、地元、現場の意見を関係当局に訴えて行きたい」と話した。
(岸鉄夫)