戸田市が誇る緑と憩いの水辺空間「彩湖・道満グリーンパーク」の北側で、神保国男・戸田市長が力をいれて取り組まれている「戸田ヶ原自然環境再生事業」ですが、その戸田ヶ原自然再生エリアで、今、絶滅危惧種のチョウジソウが満開の時を迎えています。

本日の埼玉新聞にカラー写真入り記事が掲載されました。私もよく存じ上げている戸田市公園緑地公社の石川正之さんが写真に写られていて嬉しくなりました。

戸田市のトコバスの美笹循環(北戸田駅から毎時50分に発車)に乗り「道満」バス停で降りると、そこが公益財団法人戸田市公園緑地公社です。

ここにはレンタサイクルもあるので、自転車で彩湖・道満グリーンパークを楽しむことができますよ。

ご利用ください。

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http://www.toda-greenpark.or.jp/



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(埼玉新聞 2013年5月6日)


戸田・戸田ヶ原 薄紫色人々に癒し 絶滅危惧種チョウジソウ満開

戸田市の荒川沿いにある道満グリーンパークの一角、市が自然環境再生を目指している「戸田ヶ原」で、絶滅危惧種のチョウジソウが満開だ。派手さはなく、小ぶりで上品な薄紫色の花が咲く。近くにはトダスゲ、ノウルシなどの貴重な野草がそよ風に吹かれ、訪れる人を癒している。

(岸鉄夫)

戸田ヶ原の自然環境再生は、神保国男市長が先頭に立ち、サクラソウやトダスゲの再生に取り組んでいる。チョウジソウは再生事業の第3弾。2011年の2月に種をまいた鉢約100個を市民に配布し、各家庭で育ててもらい、昨年2月に鉢を持ち寄り、育った苗を戸田ヶ原に植えた。

戸田ヶ原のチョウジソウは真っ直ぐな茎が40センチほどの背丈に育ち、先端に薄紫色の花が咲いた。周りは背の高いヨシの原が広がる。風に揺れるヨシの茎の先端ですずめほどの小鳥が「ゲーゲー」と鳴く。

「あれはオオヨシキリ。あの鳴き声がたくましく聞こえる」と戸田市の女性(65)は話す。娘が体重1キロに満たない未熟児を出産して心配だったという女性は「もっともっと元気に大きくなって」と願いながら園内を歩いているという。「あのオオヨシキリのゲーゲー鳴くのを聞いていると、力強く感じて、私も少し元気になります」。鳥に励まされたこともあり、保育器の中で孫は体重が1.5倍になるまで成長した。

もう少し経つとカッコウがやって来て向こうのケヤキの高い枝にとまる。狙いはオオヨシキリの巣の卵を自分の卵と入れ替えるためだ。

希少植物の保護活動に取り組む戸田ヶ原自然再生事業推進検討委員会メンバーの小林隆子さんは「ここは命をつなぐところ。絶滅が心配な野草にとって安全な場所にしたい」。堤防工事や道路工事で枯れる心配のあるノウルシやフジバカマを助け出し、戸田ヶ原に移植している。

小林さんがチョウジソウの近くに移植したハンゲショウは七夕のころに白い葉を見せてくれるはずだ、という。