戸田市は「東京に隣接する水と緑のオアシス都市」を目指して、年月をかけて公園やウォーキングロードの整備や河川改修等を行ってきました。

今日、荒川堤や彩湖・道満グリーンパークで気持ちよく散策したり自転車を漕いだりできるのもそうですし、戸田市役所東側の後谷公園も改修され音楽イベントも開催できる空間が生まれましたのもそうです。

ここ10年あまりの大きな変化は埼京線沿いの景観でしょうか。以前は鉄条網で囲われ草が生え放題だったJR埼京線の高架線に沿ったJR管理の土地を、神保市長のねばり強い交渉の結果、公園や保育所・商業施設・貸し農園などに変える事業(華かいどう21)が進められることになり、戸田市の風景が大きく変わってきました。

戸田公園駅前のマクドナルドや100円均一ローソン、戸田公園駅前さくら草保育所の場所もかつてはそうでした。

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(戸田公園駅前のさくら草保育園の場所も以前はこんな感じでした)

ねばり強く取り組み続けることで、時間がたつと大きく変わるということの証です。

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(埼京線の高架横にはこんな殺風景な光景がずっと広がっていました 1999年撮影)

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(1999年撮影)

 ↓↓↓ こんな場所が戸田市によって整備された結果・・・

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これは私も花の植え替えに参加するかじや町緑地です(五差路近く)

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かつての空間がこんな緑地帯や花壇に変わりました。

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地域で世話と定期的な植え替えを行っています


ところで、これからの戸田市がもっと住みやすい環境になるためには、私はハード的には「デザイン」「景観」が、ソフト的には「文化」「地域活動への参加のしやすさ」が大きなキーワードになると私は感じておりますが、今日は環境と景観に配慮した他地区のお店の例をひとつ紹介させていただきます。

それは、福岡県福岡市にあるスターバックスコーヒー大濠公園店です。

福岡市大濠公園(おおほりこうえん)といえば、その名の通り福岡城の外濠だった場所で、外周約2kmのコースはランニングコースとしても整備され、市民の憩いの場所になっています。私も中学校時代に持久走大会でここを一周した思い出があります。

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「路面のクオリティが高い道」として認定されています

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この像が設置されたのは確か私が中学生の頃。35年くらい前ですね。

しばらく水質汚濁などの問題がでていましたが、福岡市も水質改善や景観・環境整備に取り組み、以前にも増して素敵な公園になっています。

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以前は濁って臭ってもいましたが、今では水草がみえるほどに水質改善されました。


数年前、この公園のほとりにスターバックスコーヒーができました。しかし、それは街中にあるようなスタバでなく、この大濠公園の環境と景観を大切にしたコンセプトストアでした。

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概観は落ち着いた感じで、ちょうど裏手にある樹木の中にあった色使いになっています。

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このスターバックス店舗は米国グリーンビルディング協会の定めた基準に準じてLEED標準認証を取得しました」という認定証が入口に掲示されています。

LEEDとは、 Leadership in Energy and Environment Design の略で、6つの評価項目をもとに、環境性能の向上を目的とした計画に基づいて建築・デザインされたことを証明する第三者認証です。

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店内は自然の光がたくさん入る構造で消費電力を押さえています。

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使われている椅子や机も木目を基調としたもので、景観に溶け込んでいます。

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この机はコーヒー豆かすを間伐材と混ぜ合わせて成形したオリジナルボードをテーブル天板に使用しているとのこと。

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壁材も九州の森林に由来した木材。

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ソファーはリユース品。

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普通なら人間に警戒心が強いはずの雀もひなたぼっこを楽しんでいました。

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このスタバではコーヒーの豆かすと公園の落ち葉から堆肥をつくり公園の緑づくりに役立ててもいます。

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ランニングや散歩を楽しむ方も多いことから、シューズなどを洗う場所やリードを繋ぐフックも設置されています。


福岡市の大濠公園。私が子どもの頃はこんなお店はなく、大きな池がある公園に過ぎませんでしたが、時間をかけて公園全体が計画的に整備が進められてきた結果、生まれ変わったともいって良いほど気持ちの良い空間に変わりました。


さて、戸田市にも、戸田ボートコースや後谷公園、彩湖・道満グリーンパークをはじめ、水辺のある憩いの空間があります。また、市民活動団体には市内の小中学校の給食残渣をもとに堆肥をつくり、花や菜園づくりに役立てている方々もいらっしゃいます(戸田市も生ごみを使って花苗づくりをリサイクルフラワーセンターで行っています)。

戸田ボートコースのある県立戸田公園は埼玉県の管轄であり、市が整備しようとしてもとなかなか難しい面も現時点ではありますが、「水と緑のオアシス都市」「景観と文化にすぐれるお洒落なまち」「ウォーキングやランニングを楽しめるまち」「自転車で移動しやすいまち」といった将来ビジョンを神保市長がマニフェストで発表し、着々と動きを進められておりますので、時間はかかるものの、私たち市民やお店・企業の参加が参加しながらねばり強く続けていくことで、今以上に素敵な戸田市が実現することと思います。


■ 参考情報