東京新聞「首覆う帽子でUVカット」
(東京新聞2007年4月13日朝刊)


桜も終わり、戸田市の随所でツツジが咲き始めています。昨日なんて、半袖で過ごせるくらい暖かな日でした。陽気になるにつれ、私たちの知らないところで、じわじわとその量を不足しているのが「紫外線」です。

私なんて建物の中での仕事が多いから、紫外線の影響をあまり受けていない(と思う)のですが、日中外で遊んだり運動したりするこどもたちは心配です。しかも、子どもたちは大人よりもまだ肌が弱い。

そんな中、「紫外線によるダメージは大人より子どもの方が大きい。十分な対策が必要」と感じた子育て中のお母さんたちでつくる「子どものための紫外線対策協会(本部:埼玉県和光市)」4月22日(日曜日)に「こどもの太陽紫外線対策を考える公開シンポジウム」を開催することになりました。

協会事務局問い合わせ先:048-467-3010(午前10時から午後4時)

場所は東京・有楽町マリオン11階「有楽町朝日スクエア」。午後1時から3時半までの開催です。子どもの紫外線対策の分野において日本国内で最高の見識をもつと言われる皮膚科医さん、研究者さん、紫外線対策実践の幼稚園園長さんがパネラーとして参加されるとのこと。

子どもの紫外線対策に取り組みたいけれども何から始めればよいか、その答を見つけるのに役立つかもしれません。

先日、東京新聞朝刊に記事掲載されました(4月13日)。私も関心を持っているので参加する予定ですが、子育て真っ最中の皆さんもいかがでしょうか。

(記事内容については「続きを読む」をクリックしてください)。


東京新聞「首覆う帽子でUVカット」
(東京新聞2007年4月13日朝刊)

首覆う帽子でUVカット

 光あふれる春がやってきた。入学や入園などで外出の増えた子どもに、忘れてはいけないのが紫外線(UV)対策だ。これからUV量は年間で最も多くなる。どんな対策が必要なのだろうか。(杉戸祐子)

子どもの紫外線対策

 埼玉県和光市にある児童公園。遊具で遊ぶ子どもたちの帽子は、首回りまですっぽり覆う布付きだった。「UVによるダメージは大人より子どもの方が大きい。十分な対策が必要」。子育て中の母親らでつくる「子どものための紫外線対策協会」(同市)でシンポジウム実行委員長を務める小沢直子さんはこう説明する。

 さいたま市南区の「百合ヶ丘幼稚園」では5年前から、砂場に屋根と日よけの柵を設置している。石関健園長は「UVを気にして外で遊ばないのではなく、元気に外を駆け回って遊ぶために何が必要かを考えた」。入園説明会で帽子の着用を呼びかけており、夏場は首回りを覆う帽子をかぶる園児が多いという。

 「サンクリニック」(大阪市)の市橋正光院長(美容皮膚科)は「UVを浴びると遺伝子に傷がつく。子どもは大人に比べて細胞分裂が盛んなため、傷が修復されないまま分裂しやすく、皮膚がんにつながる突然変異が起きやすくなる」とメカニズムを分析する。

 市橋院長によると、年間UV量の多い豪州の疫学調査で、UV量の少ない英国などから10歳までに豪州に移り住んだ白人の皮膚がんの発症は、それ以降に移った白人の二倍以上だった。また動物実験で若い時期に多量にUVを照射する群と、成長してから多量に照射する群を比べた際、総量は同じでも若い時期に浴びた群の方が皮膚ガンが早く、多くできたという。

 日本人は白人に比べ、UVから皮膚を守るメラニンが多く、UVによる皮膚がんの発生率は「年間、人口10万人に15人ほど(市橋院長)」と欧米に比べて発生は少ない。ただ、市橋院長は「UVを浴びると免疫機能が低下したり、白内障になりやすくなる」とも。

 UVの強さはこれから夏にかけ年間で最も少ない12月の3〜4倍近くに増える。

 予防について小沢さんは「首も多く帽子で露出を抑えることなら赤ちゃん時代からできる。子どもには簡単、快適で効率のよい対策を」と提案する。市橋院長はこれに加えて「5〜9月の日中に外出する際は日焼け止めクリームをぬるべきだ」と助言する。

 通常の外出ならSPF(紫外線防御係数)15〜20程度、プールなどでは強めのSPF50程度の防水タイプが適切という。市橋院長は「子ども時代の積み重ねが将来につながる。高齢化で人生が長くなっているからこそ、UV対策を習慣に」と語る。

 同協会のホームページ(http://www.shigaisen.com)でも対策が確認できる。22日には「こどもの太陽紫外線対策を考える公開シンポジウム」(午後1時〜同3時半)を東京・有楽町で開催する。参加費千円。問い合わせは同協会事務局=電話 048-467-3010)。

(東京新聞2007年4月13日朝刊)