青島健太さんが川口リリアで演説された時に伺った話です。


それは、青島さんにとって人生の転機になった、ある出来事の話でした。


スポーツ特待生でなく、野球に励みながらも勉強して慶應義塾大学法学部政治学科に進学。卒業後、社会人野球(東芝)を経て、ヤクルト・スワローズにドラフト外入団された青島健太さん。決して長いとは言えないプロ野球選手時代でしたが、ヤクルト退団後、あらためて勉強し直して日本語教師の資格を取得してオーストラリアに渡られました。


赴任先はキャンベラから内陸に進んだ砂漠に面した町の学校。そこで子供たちに日本語を教えながら、希望者に野球も教えていました。


野球をやっていた子供たちは12人。なんとか子供たちに試合体験をさせてあげたいと思いましたが、他にチームがありません。あちこちお願いして回り、結局、教員がチームを作って対戦相手になってくれることになりました。子供たちにとって初めての試合。とても喜んでくれたことは言うまでもありません。


さて、試合当日がやって参りました。生徒チーム対教職員チーム。生徒チームは後攻。まず守備につくことになりました。


試合に臨むにあたって青島健太さんが悩んだことがひとつありました。それは誰をスターティングメンバーに選ぶかということ。泣く泣く9人を選んで、残った3人には「絶対に試合の中で出すから」と伝えました。


そして、試合開始。


「プレーボール!」主審の声が響いた時、ふとベンチを振り返ると、誰もいません。


グランドに目を転じると、控えの子供たちもみなグラブをはめて、守備に出ているではないですか。12人全員です。


それを見たときに、青島さんは当初、練習の中でも野球のルールを伝えてきたはず、どうしてみんな僕の言ったことを理解してくれないんだと悲しくなったそうです。


しかし、ニコニコして楽しそうに守備についている子供たちの姿を見ているうちに、考え方が変わってきました。


「いや、まてよ。間違っているのは自分の方かもしれないぞ。自分はプロの世界で生きてきて、野球とはこうやるものだという固定観念に縛られている。でも子供の時を振り返ってみると、野球がしたくて集まってきた人数で上手く工夫して、野球を楽しんでいたではないか。ここは公式戦の場ではない。大切なのは、初めての試合を楽しみたいとワクワクして臨んだ子供たちの気持ちだ!」


そこに気がついた青島さんは、頭を切り替えられました。


スリーアウトをとり、生徒チームが攻撃する番になりました。青島さんはその野球人生で初めて、監督として10番、11番、12番の打順を決め、トップバッターを打席に送り出しました。


そして、ふとグランドに目をやると、教員チーム側は20人、目を輝かせて守りについていたそうです(笑)。



この経験を通して、青島さんは、プロとして身についてしまった固定観念にとらわれないことと、物事の本質を考え柔軟に対応することの重要性にあらためて気づかれたそうです。その後、日本に戻り、スポーツライターとして新たな道を開拓され、様々なスポーツの現場を取材するようになりましたが、常にそれらの視点を忘れずに、物事を捉え、表現されているとのことでした。



私はその話をお聴きし、努力家でありながらも、決して順風満帆ではなかった青島健太さんのこれまでの人生の歩みの中に、今の青島さんから感じる人としての懐の深さの秘密があるのだと思いました。


青島さんに対しては、埼玉県知事候補として政治経験がないという批判を述べる方がおられます。しかし、政治家は誰も最初は経験がありません。経験の有無よりも、それまでの人生をいかに生きてきたかによって、政治の世界に飛び込んだ時に必須な、人を活かす能力、柔軟な発想力に違いがでるものだと、政治家の端くれである私は実感しております。


青島健太さんは七光りのある政治家の家系でもなく、官僚から政治家というエリートコースを歩まれたわけでもありません。


複数の方が立候補されているこの埼玉県知事選挙で、実質、2人の闘いだと言われているもうひとりの候補者、大野さんについては、私はミニ集会等でお話を伺ったことが数回あります。いい人だと思います。よい家柄、頭もいいし、旧民主党、そして国民民主党の参議院議員として活動されてきた方です。中東情勢の専門家としてテレビにも出演されていました。



しかし、それでも、私は青島健太さんを応援いたします。



プロの領域までスポーツの世界に足を踏み入られた努力の人であること。


キャプテンとして、人の活かし方、責任感の強さを発揮されてきた方であること。


努力しながらも多くの失敗や挫折を経験され、そこから学び、次のステップに進まれた方であること。


スポーツライターとして多くの方の人生の軌跡をたどる経験をもたれ、他人の人生に対する大きな尊敬と愛情を、自身の中に育まれていること。


政治家としての経験はないものの、「プロとしての固定観念」にとらわれない柔軟な発想が期待できること。


なによりも、国の内外を問わず、子供たちの笑顔をつくる努力を限りなくやられてきた方であること。



一度だけでいい、どうか青島健太さんの話を聴いてください。そして、青島さんがどんな方かを感じ、埼玉県知事選挙の投票についてご判断いただきたく思います。


どうぞ、よろしくお願いいたします。


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青島健太さんホームページ

http://aoshima-kenta.jp/