それは、ふと目にした新聞記事から始まりました。


唐津市議会が佐賀県で初めてとなる音声自動文字化システムを採用し、議場での音声を傍聴席に設置したモニタにルビ付文字で表示する取り組みを始めたという記事でした。


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私たちの戸田市議会でも、採用することが可能かもしれない。そうなるとこれまで懸案事項となっていたことが解決するかもしれない。実際の使い勝手を現場で見て説明を受けたい!そんな思いから、戸田市議会会派・令和会で視察研修に行ってまいりました。


以下はその報告書の内容です。


↓↓↓



71日に実施した佐賀県唐津市の視察研修報告です。


長文ですが、ご関心のある方にお読みいただければ幸いです。なお、戸田市議会議会事務局に提出した報告書には、唐津市役所・市議会のご担当者名を記しておりますが、ここでは省略いたします。また、報告書PDFや配付資料等は後日、令和会ホームページに掲載いたします。



1.視察の目的


 議場ならびに公共施設のバリアフリー化が求められている現在、戸田市議会では、聴覚障がいをもつ議員に配慮して、手話通訳ならびに音声自動文字化システムを導入しているが、年間を通して使用した結果、音声自動文字化システムについては、その文字変換精度について、十分に満足できる段階には達していないという声が聞かれている。


  また、先の令和元年6月定例会開催時における議会運営委員会において、市政モニターの方から「傍聴席にスクリーンを設置して、そこに音声変換文字や映像資料などを映し出せるようにしてはどうか」というような内容の意見をいただいたことが報告された。


 このような中、佐賀県唐津市議会で、佐賀県初となる「傍聴者向けの音声自動文字化システム」が6月定例会より議会導入されたとのニュースに接した。唐津市議会が導入した音声自動文字化では「UDトーク」というアプリが使用され、その音声自動文字化の精度もかなり高く、傍聴者に対してリアルタイムに音声変換文字をみせることができるものであるという内容であった。


 そこで、実際の現場と使用状況を見せていただきながら、


UDトークの概要、

∨議粟弊瀉屬離轡好謄爐粒詰廖

K議粟弊瀉屬離轡好謄爐旅柔及び経費、

げ酸芝Ъ吋▲廛蠅陵点と問題点、

UDトーク導入までの経緯、

今後の可能性、


等を実務者より伺い、戸田市議会における「音声自動文字化システム」のあり方についてと、傍聴者向けの情報提供のバリアフリー化について、知見を得て、議会改革提案の一助とすることを目的とする視察を行った。



2.視察概要


テーマ :傍聴者向けの音声自動文字化システムについて

視察日 :令和元年71日(月曜日)

場 所 :唐津市議会会議室

配付資料:‥眥纏埓概要

     ∨議絢垳けの音声自動文字化システムについて(パワーポイント資料)

     UDトーク実験用シナリオ

説明者 :唐津市議会事務局長

     唐津市議会議長

参加議員:戸田市議会令和会議員(伊東秀浩・山崎雅俊・斎藤直子・峯岸義雄・林冬彦)



3.視察の内容


(1)市議会議長より挨拶があった。

(2)令和会団長より返礼挨拶があった。

(3)議会事務局長より、資料,鬚發箸謀眥纏埓概要の説明があった。

(4)議会事務局長より、資料△鬚發箸法嵋議絢垳けの音声自動文字化システム」について、説明があった。主な内容については添付資料△鮖仮箸気譴燭ぁその後、質疑応答があった。

(5)唐津市議会議場に移動し、システムの配置を見て、UDトーク体験をした。



4.視察より得た知見


(1)UDトークの主な機能


・音声認識技術を使って会話やスピーチをリアルタイムに文字化

・自動翻訳技術を使って指定の言語にリアルタイムに翻訳

・音声合成機能による内容の読み上げ

・音声認識の単語登録が可能(日本語のみ)

QRコードをカメラで読み取り、アプリ同士を接続した会話のやりとりが可能


(2)システム構成


・音声認識アプリ UDトーク

・タブレット(スマホも可)

UDトークアプリをiPadAndroidタブレットにインストール


(3)アプリ無料版と有料版の違い(唐津市議会は有料版の法人契約)


・無料版は個人利用のみ

・サポートの有無

・音声自動文字化の処理サーバが異なる

・有料版はデータ処理集中しても詰まることはない

・無料版は30分で切れる


(4)経費


・1拠点において台数制限なしで利用可能

・初年度経費 初期費用54000円+利用料金311,040円の計365040

 2年度以降 利用料金311,040円(消費税8%の場合)


(5)実際に体験して感じた特徴


・音声自動文字化の変換スピードが速く、変換精度も高い

・文字化された日本語には「ルビ」も振られることから、誤変換であっても意味を類推しやすい

・音声自動文字化された日本語は、即、外国語に翻訳することも可能(多言語にわたる)

・複数のマイク(端末)を接続して、会話形式で音声自動文字化することも可能


 なお、唐津市議会を実際に傍聴した聴覚障がい者の方々からは、「今まで議会での議論をリアルタイムに知ることはできなかった。多少の誤変換はあっても、ルビから類推できるし、発言が即文字になって見られることが大変喜ばしかった」という感想を得たと伺った。



5.考察


 文字変換のスピードと精度、システム構成の簡便さ、議場以外でも使えること、外国語への即翻訳機能、導入・維持費用といった面から、戸田市議会で現在採用している音声自動文字化システムと比較検討するに足るシステムだと思われる。


 唐津市議会では、今後、この音声自動文字化システムを、聴覚障がい者等の窓口対応支援にも使うことや、日本語と外国語の2言語同時に表示する機能をつかっての講演会や式典などでの多用途利用に供することを検討している。そのような可能性も、戸田市議会・戸田市にとって役立つと思われる。


(報告者 令和会 山崎雅俊)


★関連情報


UDトーク

https://udtalk.jp/


佐賀新聞「議場発言、モニター表示 唐津市が県内初導入 聴覚障害者傍聴の一助に」

https://www.saga-s.co.jp/articles/-/382010



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議場に設置されたモニタ


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モニタの横にあるiPadに、自動音声文字化アプリ「UDトーク」を入れています

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音声を即文字化。ルビ付。そして、外国語に翻訳して二段表示させることができます。

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唐津市議会・市役所玄関前にて令和会議員一同