本日開催された、戸田市議会平成30年第一回定例会3日目において、戸田市の平成30年度施政方針が、神保国男市長より発表されました。

これが新年度の方針になり、今議会ではこの方針に沿って提案された戸田市の当初予算の審議を行います。

戸田市の施政方針をみることで、今年4月から来年3月末までに戸田市が取り組む姿が見えてきます。

「続きを読む」をクリックくださると全文掲示されるようにしました。

今回の施政方針で注目すべき内容については、また後日解説させていただきます。

なお、印刷用には、戸田市ホームページにPDFが用意されていますので、そちらをダウンロードください。

戸田市施政方針2018-1

http://www.city.toda.saitama.jp/uploaded/attachment/24945.pdf




平成30年度施政方針
 
 
はじめに
予算編成方針
平成30年度の主な施策
 
1.子どもの成長と生涯にわたる学びのまち
2.誰もが健康でいきいきと生活できるまち
3.安心して安全に暮らせるまち
4.緑と潤いのあるまち
5.快適で過ごしやすいまち
6.活力と賑わいを創出できるまち
7.人が集い心ふれあうまち
8.着実な総合振興計画の実行に向けて
 
おわりに
 
****************
 
本日、平成30年度一般会計当初予算をはじめとする重要な諸案件のご審議
をお願いするに当たり、市政運営に対する基本方針と、予算編成及び施策の概
要について申し述べ、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申
し上げる次第です。
 
 
≪はじめに≫
 
 時代は今、大きな変革期を迎えています。平成20年、日本は本格的な人口減少社会に突入し、それから10年が過ぎようとしています。しかし、少子化や高齢化対策の効果が十分に発揮されているとは言えず、地方の疲弊はますます広がり、過密化する都市でも人心の荒廃が進んでいるように思われます。また、今や年間出生数は100万人の大台を下回り、出生数が死亡数を下回る自然減が固定化しつつあります。さらに、平成37年には、戦後のベビーブーム期に生を受けた団塊の世代が後期高齢者となり、医療や介護などの社会保障費の膨張が進むことも予想されています。このような状況下において日本全体としては、地方創生や国民総活躍社会の実現に向けて舵を切っているところですが、一朝一夕では解決できない難しい問題を抱える課題先進国となっています。
 
 社会情勢に焦点を当てますと、毎年のように自然災害に見舞われ、人命の失われる被害が発生しています。昨年7月の九州北部豪雨では、局地的な大雨が長時間続き甚大な被害が発生するなど、大自然が猛威を振るいました。また、刻一刻と迫っている巨大地震への備えも急務となっています。災害はいつ起こるかわかりません。防災・減災を進めるためには、地域防災力の向上が不可欠であり、行政のみで対策を講じるのではなく、地域の連携や日頃の備えが肝要となっています。
 
 経済情勢に目を転じますと、景気動向指数においては、景気拡大の期間が戦後2番目のいざなぎ景気を越え、雇用情勢を中心として改善へと向かいつつあります。一方で、少子高齢化や人口減少といった構造的な変化が生じていることから、引き続き地域経済の状況に迅速かつ的確に反応し、ライフステージやライフスタイルに応じた施策の強化が求められます。
 
 さて、市政に目を転じますと、子育て支援を最重要施策の一つに掲げている本市としましては、特に子どもが健やかに成長できる環境づくりを積極果敢に推進しました。まず、待機児童対策としては、民設民営の保育所を新たに開園するとともに、就職支援給付や宿舎借上支援を新設し、保育士不足の解消に向けた緊急確保策を実施することで、安心して子育てができる環境づくりに努めました。また、教育の分野では、産官学民との連携による先見的・先進的な取り組みを推進するとともに、未来へはばたく人財育成資金条例を制定するなど「子育て・教育のまち」を標榜し取り組んできました。さらに、働きたい女性の希望を叶えるために、子どもの側で働くことができるオフィス「ママスクエア北戸田店」を関東初の行政連携モデルとしてオープンさせるなど、女性の就業支援を推進しました。この他にも、医療・福祉、安全・安心、環境衛生、都市整備、産業、地域づくりなど、様々な分野で取り組みを進め、多様化する地域の課題にきめ細かく対応する施策を展開してきたところです。
 
 このような中、昨年末に民間企業の調査結果として「伸びる街&地域活力ランキング」が発表されました。この中で、「伸びる街」ランキングでは3大都市圏396市区町中で第12位、首都圏で第6位、埼玉県では第1位という結果をいただきました。今後も、都心に近く、交通の利便性に恵まれ、豊かな水と緑を抱く地域特性を活かすとともに、市民の交流が生み出す地域性を最大限に発揮し、これまで以上に本市が魅力あふれるまちへ成長することを目指していきます。
 
 私が市政を担ってから、20年になります。この間、将来にわたって安心して暮らすことができ、この戸田市に住むことを自ら誇ることのできるまちの実現に取り組んできました。この中でも、市民の皆様とともにまちづくりを推進する協働の精神は、20年間一度も揺らいだことはありません。今後も、本市に関わる仲間がともに知恵を絞り、力を合わせて輝かしい未来に向けて前進していきたいと考えています。そして、将来都市像である「みんなでつくろう水と緑を活かした幸せを実感できるまち」が実現し、これまで以上に市民の皆様が我がまちを愛し、自慢できるまちへと発展するよう、全力で取り組んでいきます。
 
 以上、平成30年度の市政運営に当たり、基本となる考え方を述べさせていただきました。続いてこれらを踏まえ、具体的な市政の展開について、予算編成方針、主な施策の順に申し上げます。
 
 
≪予算編成方針≫
 
 本市の財政状況は、歳入については、人口の増加等により市税収入は増加傾向にあるものの、歳出については、社会保障費が増加し続けています。また、今後も子育て・教育環境の充実を図るとともに、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の改修・再編を計画的に実施していくため、多額の財源が必要となり、安定した財源確保に向けて実効性のある取り組みが求められています。
 
 このように、市の財政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあることから、臨時・政策的経費については、総合振興計画や市民ニーズを踏まえて優先度の高い事業を厳選し、中期財政計画による中長期的な財政収支に基づき、限られた財源の効率的・効果的な配分に努めています。また、職員研修の実施により、財政状況の情報共有や積極的な歳入確保などの財政的な視点を学び、健全な財政運営に向けて組織的に取り組んでいます。
 
 さらに、市の債務の軽減については、平成6年度に400億円を超えていた土地開発公社への債務保証額を、第3次土地開発公社経営健全化計画に基づき事業を実施してきたことで、計画の最終年度である平成29年度末には約26億円まで削減する見込みです。
 
 このような状況を踏まえ、平成30年度予算では、本市の喫緊の課題である待機児童対策として保育所の整備や保育士の人材確保事業をはじめ、教育分野でのタブレット型パソコンの拡充によるICTの利活用の推進、戸田東小・中学校の建て替え事業、荒川水循環センター上部公園の全面オープンなどを実施する予定です。この先も安定した市民サービスを提供し、新たな行政需要に対応していくために、未来への投資という視点を持って新年度の予算編成を行った次第です。
 
 
≪平成30年度の主な施策≫
 
 次に、平成30年度予算案に基づく施策の概要について、第4次総合振興計画の8つの柱に沿って、順次ご説明申し上げます。
 
 基本目標の第1は、「子どもの成長と生涯にわたる学びのまち」です。
 
 まず、「子育て」の分野について申し上げます。保育については、待機児童緊急対策アクションプランに基づき、4月に民設民営の認可保育園6園を新設し、認可定員540人の拡大を図ります。これにより待機児童解消に向けて大きく前進するものと考えます。
 
 保育士の緊急確保策については、現行の就職支援給付と宿舎借上支援に加え、新たに常勤保育士に対する賞与の上乗せ補助制度を創設します。また、潜在保育士の復職や育児休業からの復帰支援として、保育士等の子どもの保育園への最優先入所を行います。さらに、保育士にとって働きやすく魅力ある職場づくりに向けて、保育事業者・学識経験者・行政等が一体となって協議し、本市独自の取り組みを実施することで、保育士の確保と定着化を推進していきます。あわせて、保育アドバイザーによる巡回相談や研修により保育の質の向上を図ります。
 
 学童保育については、増加する保育需要に対応するため、民間学童保育室の誘致により更なる定員の拡大を進めるとともに、公立学童保育室の建て替えなどの整備を実施します。また、指導員の放課後児童支援員認定資格研修の受講と処遇改善を推進していきます。
 
 子育て支援については、支援事業の充実や子育て支援者の養成などの環境整備を進め、必要な情報やサービスを適切に提供することで、子育て不安の解消と児童虐待防止に努めます。あわせて、結婚支援事業を県と共同で実施することにより、結婚から妊娠・出産、子育て、仕事まで含めたライフデザインについて、その知識や情報を適切な時期に提供するなど、各段階に応じた切れ目のない総合的な支援に取り組みます。
 
 子育て家庭への経済的支援については、中学生までのこども医療費の全額助成を継続するとともに、ひとり親家庭に対しては、就労支援や生活支援を行うなど、自立に向けた支援を促進します。また、子どもや子育て家庭の実態調査を実施し、全ての子どもが健やかに成長するための環境づくりを推進していきます。
 
 青少年の健全育成については、中町多目的広場内に青少年の広場を新たに設置するとともに、放課後子ども教室や児童センターにおける中高生の居場所利用の促進など、子どもたちの放課後の居場所の拡充に努めます。また、青少年団体の活動支援や非行防止パトロールの取り組みを推進していきます。
 
 次に、「学校教育」の分野について申し上げます。
 
 「教育は未来への投資である」と考えています。先行き不透明な時代にあって、自分の人生を切り拓き、よりよい社会を創り出せる力を身に付けさせる一つの取り組みとして、プログラミング教育、英語教育、経済教育、リーディングスキルの英単語頭文字をとったPEER(ぴあ)カリキュラムを推進していきます。
 
 学力については、平成29年度においても全国学力・学習状況調査と県学力・学習状況調査の結果が2年連続で県内トップクラスを維持しています。プログラミング教育については、平成32年度から小学校で全面的に開始されますが、本市ではすでに文部科学省の委託研究事業を受けて実施しており、今後も産官学民と積極的に連携し、全国に先駆けて実践的な研究に取り組んでいきます。
 
 英語教育については、これまでの中学3年生への英語検定3級受験の支援に加え、新たに小学6年生への英語検定ジュニア受験にも支援を広げていきます。
 
 就学支援・教育相談体制については、平成29年度から始めた小学校のスクールカウンセラーに続き、新たに心の教育アドバイザーを教育センターに配置し、子ども一人一人の教育的ニーズに応じた就学支援を行っていきます。具体的には、子どもの発達について様々な悩みを持つ保護者を対象として、今まで以上に柔軟できめ細かな対応が図られる就学支援・教育相談体制を構築していきます。
 
 いじめ防止については、これまで「戸田市ではいじめを絶対に許さない」というメッセージの下、学校・家庭・地域の連携による取り組みを行うとともに、全国の自治体に先駆けていじめ防止基本方針を改定しました。これに合わせ、「いじめはどの学校にも、どの子どもにも起きている」という一歩進んだ認識の下、子どもたちが楽しく安心して生活できるよう、全力で取り組みます。
 
 新たな取り組みとして平成30年度から市内全小・中学校は学校運営協議会を導入し、コミュニティ・スクールとなります。コミュニティ・スクールは、学校と保護者と地域住民が知恵を出し合い、協働しながら子どもたちの豊かな成長を支え、地域とともにある学校づくりの仕組みです。これを市内全小・中学校で一斉に導入するのは、県内でも先進的な取り組みです。
 
 また、戸田中央総合病院グループ会長の中村隆俊様からいただいた2億円の寄附金を活用し、経済的な理由によって進学又は修学が困難な生徒に、未来へはばたく人財育成資金の給付を開始します。
 
 学校教育環境の整備については、児童生徒増による教室不足の解消と老朽化対策のため、戸田東小・中学校の建て替え工事を平成30年度から実施します。さらに、老朽化した戸田第一小学校の建て替えに向けて基本計画を策定していきます。
 
 ICT関連としては、校内無線LANを活用した授業を充実させるため、タブレット型パソコンの整備を更に拡充し、県内一のICT教育環境の整備を推進していきます。
 
 学校給食については、学校給食センターにおける食物アレルギー除去食の提供を開始し、より一層の食物アレルギー対応を図ります。
 
 次に、「生涯学習」の分野について申し上げます。

 生涯学習の振興については、第4次生涯学習推進計画に基づき、市民の主体的な学びを支援し、豊かな学びの創造を目指した施策を推進していきます。また、学校教育との接続を図るため、市民大学の一環として経済教育の普及に努めます。

 公民館については、新曽公民館を中心とした3公民館において、地域や施設の特性を活かした魅力ある公民館づくりを進めるとともに、様々な意見を聴きながら今後の公民館の在り方を研究していきます。
 
 芸術文化の推進については、美術展覧会や文化祭、市民ミュージカルなどへの支援を継続していきます。
 
 また、文化会館の設備更新に伴う設計については、公共施設等総合管理計画に基づき、利用者に配慮しながら進めていきます。
 
 図書館・郷土博物館については、市民が安心して快適に利用できるよう、老朽化が進む建物の長寿命化に向けた大規模な設備改修工事を進めていきます。工事に伴い図書館は7月から、郷土博物館は4月から休館します。休館中、図書館では、臨時の窓口として、新曽福祉センター内に配本所を設けます。
 
 また、郷土博物館では、貸出用の収蔵資料を整理するとともに、学校への出張授業を中心に活動していきます。
 
 次に、「スポーツ・レクリエーション」の分野について申し上げます。
 
 スポーツの推進については、地域資源である戸田ボートコース、彩湖を活かしたボートやカヌー教室を実施します。また、スポーツセンター屋内プールの建設については、機能的で、安心して快適に利用できるよう着工していきます。さらに、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて機運の醸成を図るとともに、キャンプ地や聖火リレーの誘致について引き続き取り組んでいきます。
 
 基本目標の第2は、「誰もが健康でいきいきと生活できるまち」です。
 
 まず、「医療」の分野について申し上げます。
 
 市民医療センターについては、新たな経営改革プランに基づき、外来患者数の増加や病床稼働率の向上を図り、経営改善に努めます。また、訪問診療やリハビリテーションなどの在宅医療、認知症初期集中支援チームによる認知症対策なども関係機関と連携し、積極的に進めていきます。
 
 救急医療体制については、蕨戸田市医師会や医療機関の協力による現行の救急医療体制を引き続き活用するとともに、啓発活動を通じて救急医療の適正利用を推進していきます。
 
 介護老人保健施設については、平成30年度からの指定管理者による運営が円滑に行われ、利用者に対して快適で質の高いサービスが提供されるよう努めます。
 
 次に、「保健」の分野について申し上げます。
 
 市民の健康づくりについては、基本方針となる第3次健康増進計画及び第2次食育推進計画を両者の連動性に配慮して策定し、推進していきます。また、食事・運動・休養などの適切な生活習慣の啓発や、予防接種、がん対策にも引き続き取り組みます。
 
 特に、成人保健については、受動喫煙対策の一環として認定禁煙実施店を増やしていけるよう、啓発活動を進めていきます。
 
 親子保健については、妊娠から子育てまでの一貫した支援を拡充するため、母子保健コーディネーターを増員し、保護者の心配や不安に対応していきます。
 
 次に、「福祉」の分野について申し上げます。
 
 地域では高齢化が徐々に進み、病気や障害、孤立や介護の問題が増加し、若い世帯においても、家族関係や経済問題など、様々な困難を抱える世帯が増加しています。そこで、第4期地域福祉計画では、福祉分野が協働して、子どもや高齢者、障がい者など、それぞれの課題に取り組むことができるよう、市民ニーズに合ったサービス基盤を整え、地域で支え合う仕組みづくりや相談支援体制の充実を図ります。
 
 生活困窮者支援については、生活自立相談センターを中心として、暮らしに困っている人たちへの相談支援の充実を図ります。また、生活保護受給者に対しては、学習支援や就労支援、医療や介護サービスの利用など、各生活保護受給者に合わせた適切な自立支援、生活支援を行います。
 
 障がい者福祉については、障がい者総合計画の初年度として、計画の基本理念・基本方針の実現に向けて相談支援体制の強化を行うなど、重点施策の達成に向けて取り組みます。また、平成30年度には、障害者総合支援法の改正によるサービスの新設なども予定されていることから、適切に対応していきます。
 
 高齢者福祉については、第7期地域包括ケア計画がスタートするに当たり、高齢者が住みなれた地域で、安心して暮らし続けることができる地域包括ケアシステムの体制づくりを関係者とともに進めていきます。また、4月から認知症初期集中支援チームを市内2カ所に新設することで、認知症における支援体制の強化を図ります。さらに、地域における支え合いの仕組みづくりに向けて、TODA元気体操の更なる拡大を支援していきます。
 
 国民健康保険については、平成30年度から県との共同運営となり、県が財政運営の主体を担うことになります。本市としては、引き続き被保険者の実情をよく把握し、国保加入者の健康増進と医療費の適正化のために、きめ細かな事業を行っていきます。特に、第3期特定健康診査等実施計画及び第2期データヘルス計画に基づき、健康診査や保健指導の受診率の向上、データ分析による疾病の予防事業などを県や関連団体、関連部署とともに推進していきます。
 
 基本目標の第3は、「安心して安全に暮らせるまち」です。
 
 まず、「防災」の分野について申し上げます。
 
 消防体制については、地震や風水害をはじめとする自然災害時の対応強化として、防災拠点施設と災害対応資器材の整備を進めるとともに、東京2020オリンピック・パラリンピック開催に向けた対策として、119番通報などにおける多言語通訳サービスを導入し、受信体制の強化を図ります。
 
 また、救急需要が増大する中、救命率の向上に向けて予防救急や講習資器材の整備を推進するなど、応急手当の普及啓発を積極的に展開し、消防・防災体制の更なる充実強化を推進していきます。
 
 防災対策については、被害をできる限り軽減する減災を実現するため、緊急時に正確な情報を迅速に伝える手段として、防災行政無線の文字放送も受信可能なデジタル防災ラジオを導入し、情報伝達体制を強化します。また、災害時に照明や通信機器を持続的に利用できるよう、指定避難所における環境対策として自立的な非常用電源設備を整備し、停電対策に取り組みます。さらに、近年の大雨や集中豪雨などに対して早期の情報収集や対応に努めるため、河川や水路に監視カメラを増設します。あわせて、改訂版のハザードブックを全戸に配布するとともに、地域性に応じた訓練を実施することで、自助・共助の防災意識と地域の防災力の向上に努めます。
 
 次に、「防犯」の分野について申し上げます。
 
 防犯対策については、市内で発生している各種犯罪や不審者などへの対策として、町会・自治会が自主的に設置する防犯カメラに補助金を交付し、防犯活動の更なる強化を図ります。また、警察との連携を強化し、様々な機会を通じて啓発活動を行うことで、振り込め詐欺被害の防止に努めます。
 
 次に、「市民生活」の分野について申し上げます。
 
 交通安全対策については、市内の中学校、高等学校及び市民を対象に、交通事故を再現するスケアード・ストレイト交通安全教室を引き続き実施するとともに、交通事故防止に向けた啓発活動を積極的に実施します。また、運転免許証の自主返納制度については、積極的に周知し、利用の促進に努めます。
 
 消費生活については、近年特に被害が複雑化している消費者被害を未然に防止するため、啓発活動を積極的に行うとともに、被害に遭った市民に対しての相談等を通じて迅速な被害の回復に努めます。
 
 市民相談については、犯罪被害者等支援条例に基づき、犯罪被害者等への総合的な支援を行うとともに、市民の理解が深まるよう取り組みます。
 
 
 基本目標の第4は、「緑と潤いのあるまち」です。

 まず、「自然環境」の分野について申し上げます。

 JR埼京線沿いの環境空間の有効活用計画である戸田華かいどう21の緑道整備については、川岸地内において実施設計を進めていきます。
 
 公園整備については、引き続き利用者の利便性や安全性を確保するため、施設の整備・改修を行います。
 
 荒川水循環センターの上部利用については、有料のパークゴルフ場や、どんぐり広場などの整備を3月に完了させ、7月に全面開放します。
 
 水と緑のネットワーク形成プロジェクトについては、戸田ヶ原自然再生事業において、市民や関係団体とともに、サクラソウの育成や野生動植物の再生、環境教育を含む事業啓発を進めていきます。
 
 緑化事業については、苗木の配布や緑化補助を継続することで、樹木の保全と緑化を推進していきます。
 
 河川の水質改善については、第二期水環境改善緊急行動計画による浄化導水、上戸田川浄化施設の運転などを継続的に実施していきます。
 
 笹目川については、整備された水辺空間を活かし、市民や関係団体と連携しながら継続的な利活用や維持管理活動を進めていきます。
 
 次に、「地球環境」の分野について申し上げます。
 
 温暖化対策については、地球温暖化対策実行計画に基づき、太陽光発電システムの設置や電気自動車の購入等の促進に向けた補助制度を引き続き実施するなど、温室効果ガスの削減に取り組みます。
 
 循環型社会の推進については、ごみ処理基本計画に基づき、ごみの減量化・資源化に取り組み、更なる循環型社会の実現を目指します。
 
 
基本目標の第5は、「快適で過ごしやすいまち」です。
 
まず、「都市基盤」の分野について申し上げます。
 
 都市マスタープランの推進については、平成31年度に公表を予定している立地適正化計画及び都市交通マスタープランの策定に向け、引き続き検討を進めていきます。
 
 新曽中央地区については、都市基盤の整備に必要な用地測量を順次実施します。また、整備方針に基づき、引き続き関係権利者の理解と協力を得ながら、都市基盤の整備に向けた取り組みを進めていきます。
 
 駅周辺整備については、戸田公園駅西口駅前地区の魅力ある駅前市街地を形成していくため、市民との協働により、地区まちづくり構想の策定に向けた取り組みを進めていきます。また、戸田駅西口駅前交通広場については、電線の地中化を進め、歩行者が安全で快適に利用できる賑わいのある駅前空間を目指し、段階的に整備を進めていきます。
 
 川岸地区のまちづくりについては、密集市街地の防災性の向上と住環境の改善に向け、関係権利者などの理解と協力を得ながら防災に寄与する広場の設計を進めていきます。
 
 道路整備については、都市計画道路前谷馬場線の道路用地の確保に向け、引き続き関係権利者との交渉を進めていきます。また、二枚橋交差点から新曽柳原交差点までの第一工区については、交通安全対策や都市景観に配慮した道路整備に向け、詳細設計を実施します。
 
 自転車通行空間の整備については、幅広い世代が便利で快適に利用できる道路環境の創出に取り組んでいきます。
 
 道路施設については、舗装補修計画や橋梁長寿命化修繕計画に基づき、適切な維持管理に努めます。さらに、緊急輸送道路上にある山宮橋については、震災に備えて耐震化を進めていきます。
 
 新曽第一土地区画整理事業については、事業進捗率が76%となりましたが、事業の早期完了に向けて、今後も物件移転や道路整備などに取り組んでいきます。
 
 新曽第二土地区画整理事業については、事業進捗率が21%となり、更なる事業推進を図るため、引き続き物件移転や道路整備などを進めていきます。
 
 上戸田川については、新曽第二土地区画整理事業地区内の河道整備を進めるため、用地の確保に努めます。また、新たな上戸田川に架かる橋りょうの整備を進めていきます。
 
 さくら川については、引き続き護岸の改修整備を進め、治水機能の向上に取り組んでいきます。
 
 次に、「生活基盤」の分野について申し上げます。
 
 住宅行政については、空家の利活用を推進するため、子育て世帯等を中心とした住み替えのマッチングが図られるような空家バンク制度を構築していきます。また、管理不全な空家については、引き続き所有者などへの適正管理を求めるとともに、不動産や建築、法律などの専門家団体と連携した相談体制の充実を図ります。
 
 開発行政については、宅地開発事業等指導条例に基づき、確実な手続を順守するよう指導を行うことで公平性を確保し、より一層秩序ある良好な都市環境の形成を図ります。
 
 景観行政については、景観計画、都市景観条例及び屋外広告物条例に基づき、景観形成を推進していくとともに、三軒協定の新規締結に向けた普及・啓発に努めます。
 
 上下水道事業については、地方公営企業として引き続き健全な事業経営を推進します。上下水道事業包括委託については、適正なモニタリングの実施により、確実で安定した業務を遂行します。また、上水の漏水や下水の不明水対策を進めることで、有収率の向上に努めるとともに、広報・広聴の両面から市民との交流を図り、市民サービスの充実に取り組みます。
 
 水道事業については、浄水場の設備更新や基幹管路の耐震化を進めるとともに、老朽管の更新を加速していくことで、安全で持続可能な水道を構築します。下水道事業については、汚水整備として、新曽土地区画整理事業や新曽中央地区まちづくりの事業進捗に合わせ、未整備地区の整備に重点的に取り組みます。また、雨水整備としては、雨水幹線の延伸に加え、新曽中央地区への新たな調整池の早期完成を目指し、浸水対策の強化を図ります。
 
 
 基本目標の第6は、「活力と賑わいを創出できるまち」です。
 
 まず、「産業」の分野について申し上げます。
 
 起業の支援については、趣味や特技を活かし、商品販売やサービス提供を行う女性チャレンジショップを定期的に開催し、起業を志す女性を支援します。
 
 また、商品の価格設定や効果的な展示方法に関するセミナーを新たに実施するなど、女性の起業支援を展開していきます。
 
 地域産業の支援については、ふるさと納税返礼品制度を活用し、市内事業者の魅力を全国に向けて発信します。また、市民と事業者のつながりを持てる場を創出するため、商業活性化推進事業により、商店会などが創意工夫してイベントを実施できるよう支援していきます。
 
 次に、「地域資源」の分野について申し上げます。
 
 地域資源を活かしたシティセールスについては、戸田橋花火大会などの魅力ある観光情報を、メディアやSNSなどを利用し広く発信します。また、戸田橋花火大会において、市内商店などの出店数を拡充することにより、市内商店の認知度向上と活性化を図ります。
 
 都市型農地の活用については、土に親しむ広場を活用し、収穫の喜びを体験できる機会を創出するとともに、市民が農業の担う多面的な役割を深く理解できるよう推進していきます。
 
 
 基本目標の第7は、「人が集い心ふれあうまち」です。
 
 まず、「協働・参画」の分野について申し上げます。
 
 地域コミュニティの活性化については、町会連合会と連携し、町会・自治会への加入を促進するとともに、より多くの方が地域コミュニティに関われるよう取り組みます。
 
 ボランティア・市民活動の支援については、市民活動サポート補助金事業により、地域課題に取り組む活動を引き続き支援するとともに、ボランティア・市民活動支援センターを中心に、市民活動団体の育成や更なる活動の活発化に努めます。
 
 男女共同参画の推進については、多様化する社会や平成28年に施行した男女共同参画推進条例を踏まえ、男女共同参画推進委員会を中心として平成31年度から実施する第五次男女共同参画計画の策定を進めていきます。
 
 開かれた市政については、情報公開制度やパブリック・コメント制度を更に充実させ、市民の知る権利を保障するとともに、個人情報保護制度を慎重かつ適正に運営し、市が保有する個人情報の管理に対する市民の理解と信頼を高めていきます。
 
 情報化の推進については、第2次情報化推進計画後期計画に基づき進めていきます。また、新たに主な公共施設19カ所で無線LANが利用できるようWi-Fiスポットを整備するとともに、災害発生時に避難所となる市内全小・中学校と主な公共施設において、災害時の無線LAN開放が可能となるよう環境づくりを推進します。
 
 次に、「交流」の分野について申し上げます。
 
 国際・国内交流の促進については、引き続き友好・姉妹都市との関係が深まる交流事業の実施に努めます。
 
 市内在住外国人への支援の充実については、多文化共生推進計画を策定し、市国際交流協会を中心に、多文化交流が広がっていくよう取り組みます。
 
  
 最後に、「着実な総合振興計画の実行に向けて」です。
  
 まず、「地域経営・行政経営」の分野について申し上げます。
 
 地域力の向上については、自治基本条例推進委員会を中心に、フォーラムをはじめとした事業の実施により、条例の理念の普及・啓発を行うとともに、市民・議会・行政の3者による自治基本条例に基づくまちづくりを継続的に推進していきます。
 
 第4次総合振興計画については、後期基本計画に基づき、市民や議会との協働を一層進め、将来都市像の実現に取り組んでいきます。また、次期総合振興計画の策定に向け、準備を開始します。将来の本市のあるべき姿を、市民や議会と議論し共有しながら、新たな行政の指針策定に取り組みます。
 
 地方創生については、引き続きまち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、健康に関する市民意識の醸成や空き家を活用した住み替え支援を進め、将来にわたって活力あるまちの実現に取り組んでいきます。
 
 政策研究所については、自治体内部型シンクタンクとして、これまで以上に専門的かつ未来志向的な調査研究に取り組むとともに、職員一人一人の政策形成能力の向上に努めます。また、外部研究機関との共同研究を通じて、より実践的な調査研究を進めていきます。さらに、引き続き行政視察の受入れや対外的な成果発表を積極的に行うことにより、本市の魅力向上につながるシティセールス活動に取り組みます。
 
 次に、「行政運営」の分野について申し上げます。
 
 住民サービスについては、引き続きマイナンバーカードの交付やコンビニ交付などの証明書自動交付サービスを推進し、証明書取得の手続き負担を軽減します。また、利用状況に適した窓口体制の整備に取り組み、より快適で利用しやすいサービスを提供します。
 
 マイナンバー制度については、子育てワンストップサービスが本格稼働します。今後も、市民の更なる利便性の向上を図るため、サービスの充実に努めます。
 
 行政文書の管理については、更なる電子化を推進するとともに、維持管理体制の強化を図り、事務の適正かつ効率的な運営や執務環境の改善に取り組みます。また、引き続き災害時に備えた文書の安全確保に努めます。
 
 行政改革については、引き続き行財政改革プランの下、質の高い行政サービスを安定的に提供できるよう積極的に取り組むとともに、本庁舎の窓口案内や案内サインを充実させ、来庁者の利便性向上を図ります。
 
 財源の確保については、税の公平性を保ち滞納の解消を図るため、早期着手・早期完結を目的とした取り組みにより公平・公正な徴収を進め、更なる収納率向上に努めます。
  
 人材育成については、協働の理念を備え、主体的に行動できる職員の育成に取り組むことで、少数精鋭による効率的な組織運営を進めていきます。財政運営については、歳入面では、国・県補助金などの組織的な確保に努めます。また、歳出面では、既存事業の継続的な見直しや予算の効率的・効果的な執行に努め、健全な財政運営を維持しながら、公共施設の大規模改修をはじめとした様々な行政需要に的確に対応していきます。
 
 財政状況については、新たに国の統一基準に基づく財務書類の作成や財政冊子の配布により、市民にとって分かりやすい財政公表に努めます。
 
 公共施設の維持管理については、経営的な視点を取り入れた公共施設ファシリティマネジメントを引き続き推進していきます。今後は、公共施設等総合管理計画及び公共施設再編プランを着実に実行段階へと移行し、公共施設の長寿命化に向けた改修や老朽化が進む公共施設の建て替えについても、計画的に実施していきます。
 
 
≪おわりに≫
 
 以上、平成30年度の予算編成方針、施策の概要について申し上げました。
 
 さて、昨年12月24日、競馬界の一年を締めくくる最高峰のG1レース「第62回有馬記念」が開催され、最強馬といわれる「キタサンブラック」が惜しまれつつも引退しました。ファンの期待に応え、有終の美を飾った「キタサンブラック」に、馬主の北島三郎氏も称賛の拍手を送っています。北島氏は、引退の決意を問われ、「せっかく、人に支えられて花を咲かせてもらったのだから、ちゃんとした花を凛と咲かせているうちに」と、引き際の美学を語っています。
 
 振り返れば、20年前、私も多くの皆様から信託を受け、確固たる信念をもって市長に就任しました。この間、心温まるご支援と、市職員の協力の下、激変する戸田市を舞台に、丹精込めて育てた政策の花苗は、大輪でなくても芳しい花を咲かせることができたと自負しています。
 
 今、戸田市は、様々な調査で上位にランキングされ、全国でも注目される都市に成長しています。そのステージでは、ミレニアルズ世代やアクティブな企業が、多様性に富んだエネルギッシュな活動を展開しています。また、高齢の方々も、生き生きと多様なライフスタイルを楽しまれています。このように、今後、求められる都市像は、一定の規律の中ですべての世代の多様性が尊重され、それを寛容な精神で共有する開放的な社会と言えます。
 
 この実現のためには、戸田市の地域特性から派生する魅力を媒介として、「ひと」と「ひと」、そして「ひと」と「まち」との”緩やかな繋がり”から生まれるネットワーク社会の構築が重要です。これを徐々に具現化することで、より活気に満ちた、住んでも訪れても魅力ある都市にステップアップできるものと夢が膨らんでいます。
 
 そのような中、私も残すところ53日で市長を退任しますが、将来にわたり誰からも共感される戸田市を創造するため、私の育てた花に水を与え続けていただくことを切に期待しています。
 
 最後に、市民の皆様並びに議員各位に、今後も引き続き市政へのご支援とご協力を心からお願い申し上げますとともに、これまでの市政運営に対するご理解に深甚なる感謝を申し上げ、平成30年度の施政方針といたします。