にぎにち一(西荻窪)先日、手作りアイスクリーム工房ぼぼりに用事があり、東京都杉並区西荻窪に行った際、長年の友人である店長の長谷川恵さん(めぐちゃん)(注:リンク先のページの写真は今イチ。疲れている時の写真かな?実際はもっと素敵な笑顔をいつもされている方です)に、駅前に立ち食いのお寿司屋さんができているのを教えてもらった。

「にぎにぎ一(いち)」という名のそのお店、カウンターのみで人が六人もはいれば一杯になるスペース。カウンターの中では若い職人さんが愛想良く寿司を握り、その奥には
若い奥様がてきぱきとお茶やお酒の用意をされていた。

ぼぼりのめぐちゃん曰く「立ち食いの鮨屋さんて鮨屋さんの原点じゃない!私も行ってみたいのだけど、ぼぼりが閉店する22時から駆けつけても閉まってるのよね。」

「立ち食いの鮨屋」・・・私がそれを聴いて真っ先に頭に思い浮かべたのは志賀直哉作「小僧の神様」である。私が高校生の頃に読んだ新潮文庫では「城の崎にて」を初めとする短編と一緒に一冊にされていた。「小僧の神様」に出ていた鮨屋は屋台の鮨屋であったが、あのころに心に描いた光景を思い出しながら、私は教えてもらったその店に足を運んだのである。

狭い店内だが、それだけにすぐ店主やその他の客と仲良く談話する雰囲気になった。ここのネタはすべて築地から自分でその日に仕入れていること、特にマグロは青森の大間とはいかないもののかなり良いモノを安価に仕入れることができていること(人間関係と足を使うことが大切と店主)、店を作った後に冷蔵庫を奥に入れようとしたら入らず、内装の一部を壊してようやく入ったこと、などいろんな話を伺いながら、美味しい寿司を堪能した。そして、本当に安かった。

現在、店主はマスコミ取材を断っているとのこと。遠方からのお客様が増えて行列ができてもそれは一時的なことだし、この近くに住むお客様がたがそれで店に入れなかったら申し訳ないという想いからだという。

気持ちの良い若い職人さんであった。また、行きたい。
(お昼も営業・夜は22時まで・場所はこのあたり